トラップ

いつもどおりの朝だった。

中野区の某総本部について、シャッターを開ける。

 

!!!

 

なんだかな…

 

疲れてんのかな? 目の前が白い。しかも煙い。

 

靴を脱いで一歩…二歩…

 

気のせいか。床が粉っぽい? いや! 足跡がついている!

 

まさか! 足元に並ぶ小さい箱。

 

まさかC4か? その数16個。

 

恐る恐るその固形を回収し、一箇所に集めた。

どうやら底に水が入っているものもあり、揺らさないように運ぶ。

焼け焦げたような表面に、無数の穴。

 

たかが20畳ほどの部屋がひとつ、4畳ほどの部屋が4つの室内。

 

せいぜい5~7個あれば十分のはず。

 

それが16個も仕掛けられていた。どんだけ仕掛けたんだ。

 

仕掛けた人間は、よほどの思いがあったのだろう。

 

何回殺せば気が済むんだ?

 

 

窓を開け、この焼けただれたような空気を換気する。

床・壁・小物・什器の掃除を始めた。

 

 

親分(船長?)が出社する。

 

「どや!死体ゴロゴロ出たやろ! どんだけ死んでた?」

ひとつもかからんでしたよ。

「そんな訳あるか!ドアホ! …ホンマか?」

 

それより、仕掛けるなら言ってくださいよ。

朝知らずに入ってきて、死ぬかと思いましたよ!ゲホッ!

 

「前もって知らせるアホがおるか! いきなりやるからええねん!」

 

まあ、この煙が抜けるまでしばらく窓開けますよ!

 

その小箱を親分に見せて

 

これ一個で12畳分とか効くみたいですよ。5,6個でよかったんじゃないですか?

 

「ええねん!ワシはこれくらいやらんと気がすまんのや!」

 

 

 

 

 

16個も仕掛けられたバルサン。

よく火災報知機に引っかからなかった…

 

付いてないんだ!

 

だからか。

 

 

 

 

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